未来の社労士のたまごパン🍳

社労士受験生の日常

悩みの変化は成長の証

こんにちは。たまごぱんです。

私は大学時代の就職活動をしている際に「いい大学に入って、いい会社に入って・・・」と声をかけられることが多く、でもその言葉がとても私にとっては違和感でいっぱいだった。でも、当時の私はなぜ不快でしんどかったのか、言葉にできずに、悶々と過ごしていた。

 

最近手に取った本、安宅和人氏の『シン・ニホン』に私の心のモヤモヤを整理してくれるような言葉が書いてあった。

これまでのゲームでは、とにかくみんなが走る競争で強い人が大切だった。また、個別領域での専門家がとても大切だった。何でも満遍なくできるスーパーマン的な人が期待されてもきた。

しかし、このような世界ではカギとなる人材像も本質的に変容する。これからは誰もが目指すことで一番になる人よりも、あまり多くの人が目指さない領域あるいはアイデアで何かを仕掛ける人が、圧倒的に重要になる。こういう世界が欲しい、イヤなものはイヤと言える人たちだ。一つの領域の専門家というよりも、夢を描き(ビジョンを描き)、複数の領域をつないで形にしていく力を持っている人が遥かに大切になる。 (p151)

私が就職活動をしていた頃、「新卒から定年まで会社にいる」という日本的な考え方に基づいた、新卒一括採用が主流であり、総合職であれば会社の都合で勤務地や勤務内容が変わり、人材を自社で育成してゆくというシステムが多かった。まさに、安宅氏に言わせれば、スーパーマン的な人ということになる。私はそういったジェネラリスト的な働き方をおそらく好まなかったのだろうと今は思う。

私は紆余曲折あり、まずは一つ食い扶持として専門性を身につけようと思い、社労士を目指し始めた。スペシャリストの世界に飛び込もうとしているが、この引用を改めて読むと、私は社労士という労務や年金の一専門家に終わってしまっては、とてももったいないと感じる。

現在は社労士向けのAIやロボットサービスも普及してきており、人間だからこそ提供できる社労士サービス価値が問われているとも言える。私オリジナルの、人間である得意不得意のある私だからこそ提供できる価値とは何か、考えさせられる。

 

今の私は、近い将来こうなっていたいというビジョンが見えてきている。大学生の頃の私にはそれが見えなかった。だから不安でいっぱいで、不穏な状況だったのだと思う。大丈夫だと当時の私に伝えたい。でも、不安で悩んで、辛い経験をしたから今がある気もする。だから当時の私に感謝をしている。

 

ただ、人間は面白いことに一つ前に進むと新たに悩み始める。何度も安宅氏の言葉を読み、自分は何をしたいのか、どうなりたいのか考える日々である。

たまごぱん🍳

 

出典:安宅和人(2020). シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成 株式会社ニューズピックス